「岳」

岳 (1) (ビッグコミックス)

岳 (1) (ビッグコミックス)



ようやく、世界遺産の大きな木に辿りついた。あーすごく時間かかっちゃった。でも、ここまで来れて良かったなあ。
夢中でシャッターを切って、ふと我に返ると夕暮れが迫っていた。
周りの人たちは帰り支度を始めていて、今日はどこでテントを張ろうか相談している。
そこで気づいた。待って、テントの準備なんてして来てない。
日帰りしようとしてるくらいだから、食料ももうそんなにない。
ここから帰るのに5時間はかかるのに、もう日が暮れようとしてる!
険しい登山道なのに、途中で暗くなっちゃうよ!
どうしよう、ここで一泊するの?どうやって寒さをしのげばいいの?うわーうわーうわー!


…という夢を先日見ました。起きた時の気分は最悪でしたが、夢で良かった。
で、これです。
「自然」というものは本当に全く人間の思惑を超えたところに存在しているというのがよく分かります。
まぁ人間も自然の一部なんですが、社会生活を送っているとそういう上位のシステムがあるってことを
意識しなくなるんだなあと。
その為に考えうる全ての備えをしていく訳ですが、それすらも無駄にされてしまう事もあるわけですね。
そういう時、人間は無力感と共に「畏れる」というところがすごく面白いなあと思います。
エピソードで良かったのが、山岳部の学生二人が遭難して二人で寄り添った状態で雪の中から発見されたというお話。
自然の容赦なさが表現されている一方で、何だか救われているような印象がありました。
あとザックさんが結構好きです。あの、本気とジョークが紙一重の日本語が(笑)
まぁ冬山は(まだ)行く気はないですが、来シーズンの登山も気をつけたいものです。