「銀と金」

銀と金 (1) (双葉文庫―名作シリーズ)

銀と金 (1) (双葉文庫―名作シリーズ)



友達から借りました。面白かったよー。
前からこの漫画家さんはなんとなく知ってたけど、友達に勧められなかったらきっと読まなかっただろうな。
というか、この漫画について何か書こうとしても、どう書いて良いか正直分かりません。うーん。
なんだか変なバイアスがかかってしまって、「絵は下手だけど〜」とか、「むしろこれはキャラが〜」とか、
そういう風になってしまうような気がして。
なので、これはこういうジャンルの唯一の漫画だと、そう思う事にしました。
さてさて、お話の方ですが、ギャンブルはほとんど分からない割には楽しめました。
ポーカーも麻雀も、『このカード(パイ)がキーになっている』というのが、
ちゃんと分かるようになってて、敵と味方がどんな状況にあるかを読めたら、けっこうワクワクできましたねー。
敵や味方が奥の手を出した瞬間とか、意味はちょっと分かり損ねてても、何となく「今、すごい手が出たんだな」と思えたし。
ギャンブルだけでなく、アクションシーンもあり、隠れて知恵を働かせてこそこそするのが大好きな私としては、とても楽しかったです。
キャラは、森田がなかなか良かったですね。悪に染まりきれない真っ当さとイザって言う時の覚悟とか。
でも、やっぱりこれは銀二のお話だったんですね。何かを賭けるという事を生業として来た者の、黄昏のお話。
知識や経験ではなく、一人の人間に授かった運が尽きるまでのお話なんだなあと勝手に思いました。
お話は運が尽きる前に終わってしまいましたが、ラストの銀二の予感が切なくて良かったです。