攻殻機動隊 Stand Alone Complex

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Blu-ray Disc BOX 1

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Blu-ray Disc BOX 1

新作キャンペーンで無料視聴してたので観直しました。

久しぶりに観たけどやっぱり面白いですね。基本的には1作完結なんだけど、連続したストーリーの笑い男事件とか、ネットワークと実社会が連動するダイナミズムを独特の解釈で表現していたり、ガジェット(機械小物)の使われ方、関わり合い方が丁寧に模索されていたりして、ストーリー自体もとても洗練されているけれどやっぱりこの世界観、キャラクターの奥に広がっている風景がとても楽しいんですよね。

最初に観た時はちょっとよく分からないなと思ったけど、今回はなんとなく納得できる部分がありました。おおSF力上がってる?
個々の意志が集合して、あたかも一つの巨大な意志が構築されているように見えるけどそれはただの振る舞いでしかなくて、その中心には誰も、何も存在しないという現象。意志が集合することはこれまでにあったけど、ここまで並列して即時性があり大規模に意志が集合したのは歴史上なかった。そしてそういう現象に名前がつけられたことによって、それを観測することが可能になったんじゃないかなと思います。でも現実の世界ではこの事件のようにそれが偶発するまでの臨界に達していないだろうなあ。炎上くらいしか思いつかない。まあ、今後ネットが星を覆うくらい発達して(笑)、ネット内の流動性、偶然性が閾値を越えた時に、なにか立ち現れてくると面白いなあとおもいます。

  • そのほか

「暴走の証明」機械という冷たい物のなかにある情念の熱さ、そして冷たさ。義体という技術が要求されるストレートな理由が誇張されずに淡々と描かれていてよかったです。

「未完成ラブロマンスの真相」荒巻課長の実直さと信念、そして人間らしさがよく出ていて素敵な作品。かっこいいよ課長。それと素子が珍しく普通の格好してるのが新鮮でした。コートかわいい。素子はもっとおしゃれすればいいのに、なんでいつもレオタードみたいなの着てるの。廃熱?廃熱なの?

あと、バトーさんが潜入捜査する話とか、タチコマが家出するやつとか、面白いのたくさんありすぎて困ってしまうな。うん、全部。全部面白いです。オープニングもなんかすきなんですよね。タイトル出るカットとか未だにわくわくするなあ。このアニメ、素子以外はみんなおっさんばかりで、いやーほんとおっさん好きにはたまらんですなー。