The Wolf Among Us


あらすじ
白雪姫や赤ずきんちゃん、美女と野獣といったおとぎ話のキャラクターたちが正体を隠しながらニューヨークで暮らすという物語。主人公は赤ずきんちゃんに出てくる「悪い狼(Big Bad Wolf)」ことビッグビー。おとぎ話の世界の住人はフェイブル(Fable)と呼ばれ、彼はフェイブルたちの間で起こるもめ事や一般人に彼らの存在を知られないよう、フェイブルたちの安全を守る仕事をしています。
ある日、ビッグビーはカエルのミスタ・トードの連絡で彼のアパートで暴れていたウッドサムと見知らぬ女性との仲裁に入ります。ウッドサムの暴行から女性を救い出したビックビーは、初めて出会うはずなのに既視感を覚えます。謎めいた女性は名も告げず、感謝だけを残してビッグビーの前から立ち去ります。仕事を終えたビッグビーはアパートメントに帰り、いつの間にか住み着いてしまったブタのコリンの相手をして休息を取っていると、スノウが現れます。スノウはフェイブルたちの自治的なまとまりを収める「市長(Mayer)」の秘書。二人がアパートメントのエントランスにたどり着くと、そこには…。



誰でも知ってるおとぎ話をベースに、大人のブラックユーモアや、おとぎ話のようにシンプルにはいかないほろ苦い味わいのストーリーがとても面白い作品でした。
んで、これまだ日本語版が出ていないようなのでがんばって英語版+英字幕でやりました。ちなみにTOEICのリスニングは400くらいです(じまん)。このレベルで大筋は理解できました。語彙がないから難しい言葉は分からないし遠回しな言い方になると逆の意味に取ってしまうけど。
その代わりというかリーディングがめっちゃ低いので(ひみつ)字幕だしても素早く読めなくて意味はあまりなかったかも…。

ゲームはテキスト選択形式のアドベンチャーです。ところどころアクションが入るけどタイミングがかなりゆるめなので普段アクションゲームしない人でも大丈夫だと思います。ゲーム形式もサウンドノベルのような感じですが、分岐してもすぐに合流したりチャプター毎にエンディングは一つ(だとおもう)だったりと、テキストアドベンチャーとしても攻略がゆるめで嬉しいですね。もちろん選んだ選択肢が後のエピソードで言及されているなど、シナリオの整合性はある程度保持しています。



元々がグラフィクノベルという大人向け漫画らしいのですが、ちょっとそっちの方はよく分かりません。ゲームはアニメーションですが、これはすごくかっこよかったです。普段アニメーションをあまり観ないんですけど、カットやシーンがアニメというより実写映画っぽいんですよね。まあその中で狼男が「がるるーっ!」とかいってるんだけどw もちろんキャラクターはかなりデフォルメされている(というか若干ディズニーライクな気が…)んですけどね。 
そしてゲーム中の選択肢も謎に迫るためのものもあるけど、いかに主人公にかっこいいこと言わせるか(させるか)という選択肢もけっこうあるんですよね。私は2、3回繰り返してやったけど毎回ここはこれだ!と選んでしまう選択肢がいくつかありました。ちょっとネタバレになるけど、ビッグビーが黒幕のアジトにたどり着いた時に起す選択肢で、椅子に座る、問いつめる、睨む(だったかな?)とかいろいろあるんですが、毎回「タバコに火をつける」を選んでしまうんですよね。そしてそのジッポで火をつけたカットでそのエピソードが終わる、と。あーちょうかっこいいー!やばーい!すてきー!
まあこんな風に、謎解きを楽しむというよりも続きが気になるシリーズもののドラマを観ている感じでした。このシリーズ(5話分)は既に最終エピソードまでリリースされているけど、1話ずつリリースされていたみたいで、推理や今後の展開をみんなでディスカッションするというフォーラムもあったみたいです。(当たり前だけど英語で)
一人で遊んで楽しいゲームも最近はこうやってソーシャル要素が含まれるようになってるんですねえ。



このゲームはSteamというPCのゲーミングプラットフォームからリリースされている作品です。今のところ、SteamだけのようですがPS4XBOXなどの据え置き機でもリリースされるみたいですね。日本語版のアナウンスはないみたいですが、字幕だけでも付くと良いなあ。吹き替えならもっと嬉しいけど。なんとなくビッグビー=大塚明夫さん、スノウ=井上喜久子さんでイメージしてました。スノウに怒られる時のビッグビーがちょっとかわいいんだよ。