シュタインズゲート

2年くらい前にクリスルートでクリアしたきりだったのを、今回全ルート+TRUEエンドまでクリアしたので雑感など。今さら感すごくあるけど久しぶりだったし楽しかったです。


前回の記事
STEINS;GATE - ここでみてること


!!! 以下ネタバレ !!!







クリス、まゆり、ルカ子、鈴羽、フェイリスのヒロインのエンディングがありますが、それぞれ楽しかったです。一番かわいいなあと思ったのは、やっぱりまゆりルートですかねえ。実はこの子はオカリンの演技などとっくの昔に見抜いていて、それでいてそのままあのキャラを受け入れるというとてつもなく度量の大きな女の子なんですよね。そのまゆりがにこにこしながら「幸せにしてください」と告げるシーンが最高に可愛かった。こんな子に惚れないわけがないだろうオカリンよ(笑)その後手をつないでラボに帰るシーンもらぶらぶで良かったです。このゲーム、絵柄の割にシビアな描写もあってかなりきついシーンもあるんだけど、ここが一番ほっこりしたなあ。


このゲームは失敗を繰り返しては過去に戻りながらベストなエンディングを目指すタイムリープものなんですが、フェイリスルートのエンディングは、あれはあれで主人公のオカリン以外は誰も不幸にならなくていいんじゃないかと思いましたね。ていうか、美人で金持ちのお嬢様とらぶらぶでちょうリア充じゃないの(笑)このエンディング、本来の世界線からずいぶん離れたところに飛ばされてしまうのですが、その描写がすごく秀逸でどきっとしました。なかなか平和的に見えて、途方もなく孤独なエンディングなんですよね。


切なさで言ったらやっぱりルカ子ルートかな。鈴羽も寂しいけど。親友を犠牲にしてまで成就させる恋なのかどうか最後まで悩みながら、オカリンと同じ「外側の人間」になることを潔く選んだ、そういう境界に立っているキャラクターがとても良かったです。ルカ子は儚げではあるけど、しっかりとそこに存在している。それがまゆりというそこに確かに存在しているのに、そもそも儚いキャラクターとの対比として生きていたと思います。エンディングでは子どもまでできてたしね…。


鈴羽ルートの途中で、オカリンが毎日が同じ繰り返しで壊れてしまうところが怖かったかなあ。鈴羽はのほほんとしてながら謎めいていて、このゲームの実はホラー的な部分を引き受けているキャラクターなんですよね。あの失敗した手紙はめっちゃ怖かった(笑)二人で駆け落ちのように過去へ飛んでしまったけれど、彼らは2010年にはたどり着かないわけで。エンディングだけ見るとオカリンの苦悩は救われているように見えるけど、よく考えると…あー怖い!怖くて考えたくない!


TRUEエンドで、印象的だったのはクリスを救えなかった未来のオカリンが、本物のマッドサイエンティスト鳳凰院凶真として動画メールを送って来たシーンです。かっこいいよ、凶真(笑)機関からその天才的な頭脳を狙われているという「設定」をそのまま生かし、それでいてタイムリープものとしての鉄則である「過去の保持」をアクロバティックに盛り込んでいて、すごく面白かったですね。これまでさんざんまゆりを殺してきた「世界」に対して、その「世界」を出し抜くこと。一矢報いる展開は熱かったなあ。やっぱりオカリンかっこいいよ。あの設定はかなりうざいけど(笑)
最後に雑踏の中で出会うシーンも良かったです。そう、このシーンが見たかったんだよ。何気ない出会いの中にある、たくさんの積み重ねと苦渋の決断。それを見て来たからこそ、ここにたどり着けて良かったと思いました。