Californium

Steamでリリースされていた、SF作家フィリップ・K・ディックの作品にインスパイアされた世界観を探索していくゲームです。PKD作品というと「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」とか「マイノリティ・リポート」とか有名ですかね。
ゲームは一人称視点で部屋や街の中をウロウロ歩きまわるアドベンチャーです。まずは電波を発しているテレビを見つけ、近づくとシンボルΘと数が表示されます。その数分、部屋や街の中に隠されたシンボルを探す、というもの。操作は移動と見つけたシンボルをクリックするだけの簡単なものなんですが、シンボルの隠し方が進むにつれて段々と巧妙になってきてけっこう難しいんですよね。最後の一つがどうしても見つからなくて実況動画見ちゃったよ。シンボルをクリックするとその場所に穴が開いて、その向こうの世界が立ち現れてきます。このあたり、目に見える現実を疑ってかかる作風のPKDぽいですね。
その他ドラッグの売人みたいな怪しげなキャラクターが出てきたり、自分にしか聞こえない声が(笑)「現実なんてないさ。見方が違うだけ」(no real but point of view, ちょっとうろ覚え)と囁いてきたりしてなかなか面白かったです。
ただ、シンボル探しのゲーム部分とゲーム世界が分離していて、ゲームだけで進んでしまうところがあったのが少し残念だったかなあ。まあこっちの英語理解力&PKD理解力が足りないだけなんだけど、とりあえずシンボルだけ探しとけばいいや、となってしまうのはちょっともったいないかも。