レッドライト

レッド・ライト [Blu-ray]

レッド・ライト [Blu-ray]

ロバート・デ・ニーロキリアン・マーフィーが出演する、自称超能力者と科学者の相克を描いた物語。
この映画、なんと言ってもキリアン・マーフィーがすごくいい。今まで見た彼が出演した映画の中で一番良いかも。そして今をときめく(ときめくよね?)エリザベス・オルセン、堅物の科学者役でシガニー・ウィーバー。いやーこの人ほんとこういう役似合うなあ。キャストがすごくいい映画です。


で。序盤はうさんくさい超能力を科学の力で暴く、というストーリー。超能力なんてこの世に存在しない!と言い切る博士(シガニー・ウィーバー)だけれど、彼女は原因不明で長期間昏睡を続ける息子が居て、科学の力の限界を身を以て知っているんですよね。そしてそんな堅物の博士すら黙らせてしまうほどの大物超能力者(ロバート・デ・ニーロ)。彼自身よりも、その信者たちの熱狂の方が不気味で、人間の理性の部分と、「物語」を信じたい根源的な部分のぶつかり合いが微妙な駆け引きで描かれていて面白いんですよね。超能力者といえば、ドラマの「X-ファイル」のキャッチコピー、「信じたい(I want to believe)」。信じる、ではないんですよね。科学的に証明できないものについては、信じることはできない。でも、そうであってほしいという気持ち。そういうものを描いている映画だと思います。そして登場人物の一人は「信じてほしい」と願っている、そんな映画でもありました。

以下ネタバレ






この映画観てて「X-ファイル」の他に思い出したのが、「ナイトヘッド」でした(笑)すごく好きだったんだよあのドラマ。あのドラマの1話だったかな、最初のエピソードで「カフェでニセ超能力者が信者にちやほやされてるところに本物の超能力兄弟登場」というものがあったんですよ。(確かドラマの前に「世にも奇妙な物語」でもやってたと思う)この映画の後半ってまさにそれだなあ、と思ったんですよね。本物なんて、人目に付かないように暮らしてるに決まってるわ(笑)