お休みの前と直後がだいたい楽しさのピークだなっていうこと

 GWもそろそろ終わりですね。

だいたいいつも序盤は張り切っていろいろこなすんだけど、中盤からだらけて終盤に焦り出す感じです、今年も。なんかお休みのピークって始まる前と始まった直後なんだよな。。普段見ないことにしてる場所の片付けしたり、溜まってる大学の課題こなしたり、仕事で気になってる技術分野を調べたり試したり。意識高い系の行動もやると気分いいし嫌いじゃないんだけど、結構ハイカロリーというか行動ポイント的なものをめちゃくちゃ消費してる感じで続かないんですよねー。なので中頃くらいはだらだら本読んだりして、今頃になってダメ押しのように?本棚に追加板入れたりしてました。まあでも、だいたいいいGWだったかな。

 

大学のこと

前回?前々回にも書いたけど今期は初歩的な数学の演習を受講してます。その講義の中で、「与えられた条件を証明するために、その条件が矛盾する条件が成り立たないことを証明することでその条件が成り立つことを証明する」ってのがあったんですよね。ややこしい。。適切かどうかは分からないけど二重否定みたいに「ウソがウソなら本当」みたいな?まあここまで書いてて数学にある程度馴染みのある人ならピンとくるかも知れないけどこれ、背理法ってやつです。さあ、ここでなにか脳内に曲と映像が流れてこなかったでしょうか。私はこの問題を解いている間、ずーっとでかいおじさんが「大きくなれよー」って囁いてて集中するの大変でした(笑)なんかこういうくだらないことだけはずっと覚えてんだよな。。

 

読んだ本とか

他に読みかけの本があるのになぜかこれを読み耽ってました。

「死者の代弁者」

 

 

 

豚がすきです(突然の告白)

なのでここのところ豚が登場するお話をちょいちょい探しているんですが、そういやこれ豚ではないけど、豚的な生物が出てたなと軽く読み返したらあっという間に引き込まれて読み終わってました。これ、前にも一度読んだんだけどその時も一気読みしたんだよな。。

お話は、映画にもなっている「エンダーのゲーム」の続編です。「エンダーのゲーム」では、ゲームのように戦い方を学ぶバトルスクールに招集されたエンダーの成長と活躍を軸に、地球に侵入してきたエイリアンとの戦況が主なお話。続編であるこの作品は、その三千年後の地球から遠く離れた特殊な生態系の惑星でのお話です。

タイトルにもある、死者の代弁者は、死者の生前の業績だけでなく罪もすべてを詳らかにして公表する特殊な権限を持つ者のこと。その役割から殺人事件の推定など探偵のような役割も担っています。辺境の惑星で起きた、在来の生物である「ピギー」による連続殺人と代々ピギー族の研究をしてきた家庭で起きていた家庭内暴力の真相を解き明かしつつ、ピギー族そのものの真の姿にも迫るSF作品です。

このピギー族(表紙にもなってる)が人間から見るとまんま豚なんですね。現地の人々はキリスト教系の宗派が多数で強い忌避の感情はないけど、うっすら見下している感が端々に現れています。まあそもそもピギーって呼称が既にそう言う感じだもんね。その無自覚な尊大さに目が曇っていて客観的な立場を重視する研究者ですら、彼らの相当高い知能や能力を見抜けない。んですが、外部からやってきたまったくの客観的立場である死者の代弁者がズバズバと切り込んでピギーたちの真の姿を明らかにしていく過程がとても爽快。ライトノベルあんまり読んだことないけど、ちょっと近いエンタメ感はありそう。

さらに辺境の惑星の特殊な生態系に迫っていく様子は、同じように殺人ミステリとSFが融合した「星を継ぐもの」のような知的な面白さに溢れてます。謎解きのベースに独自の生物、文化があって殺人事件を解決することと科学や文化の理解を推し進めることが両輪になっているんですよね。

さらにさらに、三千年前の「ゲーム」のクリア後のお話でもあり、ここは前作のテーマの決着を付けようとする静かな盛り上がりがあって良いんですよね。一部の登場人物と(前作を読んだ)読者だけが共有する罪を、三千年かけて地球から遠く遠く離れた地で贖おうとする、時間的空間的な広がりがとてもSFらしくてすき。

あー豚の話をするのにSFの話になってしまった。。

まあこれ厳密には豚ではなくて豚に似た異星生物だから、あんまり豚さんのカワイイ感じはなかったかな。。なんならかなり残酷なシーンがあるから「豚さん!(カワイイ)」と思って読むと途中で「豚さん…(悲しい)」になってしまうかもしれないので注意です(豚さん好きにしか伝わらない注意)