ちょっとしたこと

空中キャンプさんのところで面白いことをやっていたので便乗してみました。(ここんとこちょっと更新滞っていたし。)
2010-10-18 - 空中キャンプ
フィフス・エレメントというその人に影響を与え、価値観を構成する要素となった5つの表現を挙げるというもの。空中キャンプさんのローカルルールで「影響を受けやすい中学・高校時代のエレメントほど可」「ありふれたエレメント、恥ずかしいエレメントほど可」を追加したバージョンでやってみました。

1. 南国少年パプワくん
柴田亜美さんはドラクエ4コマから読んでました。(ちなみに「魔法陣グルグル」の衛藤ヒロユキさんもだ)ギャグのセンスが抜群に面白くて、シュールに笑いのツボを押す感じに一時期すごくはまってましたね。「ふふっ」と笑わせる温度の低いギャグを知ったのはこの作品だと思いますね。そしてその後腐の世界へと私を導いた作品でもありました。やっぱり今振り返ってみてもこの漫画が基点でしたね。だいたいその頃の友だちは、幽々白書とか、スラムダンクとかで導かれていたようですが。あ、日出る処の天子読んでた子もいたなあ。まあ女性なら誰しも一度は通る道じゃないですかね。

2. ファミコン
よく子どもの頃に、駄菓子を食べさせてもらえなかった人が大人になってからジャンクフードにハマる、という話がありますが、私にとってファミコンがそれでした。これがなかったら、その後のスーファミやプレステでゲームもしなかっただろうし、結果的に今の職業にも就いていないはず。これはわりとありふれているんじゃないかなと思います。具体的に影響を受けたのは、初期ドラクエの「ふっかつのじゅもん」。あれで忍耐力とか、間違ってたらこれまでの時間がパーになるハラハラ感とかを味わったのはかなり大きいんじゃないかなと思います。人生にはバックアップできない事もある、というね(笑)

3. コバルト文庫
今で言うとライトノベルのようなものでしょうかね。ファンタジー系の物語が好きでした。破妖の剣とかよく読んでたなあ。(最後どうなったんだろう?)まあ誰でもやった事あると思いますが、それを真似て自分で書いたりね…。下手なりに自分で想像したものをアウトプットしてみたい、という欲求に気づいたのはこの頃でしたね。その後すぐ根性がないと気づいたけど、未だにインフルエンザのようにアウトプット欲が出たりするんだけど、これはもう治らないのだろうか。

4. TMN(TMネットワーク
電子音楽機械的な音に、近未来感やテクノロジーを感じていました。SF小説はあまり読まなかったけど、彼らの音楽の中にそういう風景は見ていた気がします。というか、小室哲哉さんはかなりのSFファンなんですよね。曲名に「幼年期の終わり」(アーサー・C・クラーク)や「1984」(ジョージ・オーウェル)があるしね。音楽のし好も、こういうシーケンサをバリバリ使ったものが好きだと気づいたのはここからだったと思います。TMNじゃないけど、朝倉大介さんにもすごく影響されましたね。それで思い出したけど、ヤマハシーケンサ(ちっちゃいやつ)買った事あったわ。すごく高かったけど、結局使い方がよく分からなくて放っておいたら弟が勝手に使ってた。そういえば高校の時に買ってもらったPC−98にけっこう高かったFM音源を買って取り付けたら、弟が勝手にエロゲー入れてた!弟!きー!

5. ウィリアム・ギブスン
あんまり気取ったものは入れない方がいいかなと思ったけど。知らない人のためにちょっと説明すると、外国人が持っている「間違ったジャパン」のイメージを背景に(千葉が闇医者の街になっていてヤクザが外科手術で忍者のように戦う)、ジョッキーと呼ばれるコンピュータの達人(ハッカーというオシャレな感じではなく修行者のそれ)が、80年代のビットが荒いポリゴンの3D空間(作中では電脳空間という)を飛び回る、という物語を書く人です(最近はもう少し今っぽい)ジョッキーは額の両側にエレキバンみたいな絆創膏を貼って、デッキっていうファミコンディスクシステムみたいなのに接続してるんですよね。どうですか。ちょっと、ださって思いませんか。でも文章はとても読みづらいけど(SFでも屈指の勧めづらさで有名)、一度読み通してしまうとなぜかすごくかっこいい。きちんと眉毛とか手入れしていて、香水のいいにおいしてるのに、おじいちゃんみたいな紐ネクタイしてるイケメン、みたいな。隙のあるかっこよさ、滲み出るだささが、ファッションセンスが残念な私にはとても安心できるのかもしれません。ちなみにこれを的確に文章にしたのが、SFマガジン2009年1月号のウィリアム・ギブスン特集にある高野史緒さんのエッセイですね。

醍醐味はやっぱりこのなんとも言えない、心地よく読み手の魂をくすぐる絶妙なダサさにあるのではないか。
ウィリアム・ギブスン特集 P48」

こういうひねくれた美意識というか、焦点のあってないかっこよさに影響されたせいか、本当にかっこいいものに出会うと可笑しくて笑い出すという変な癖がつきました。

5つ書き出してみましたが、あ、そういえば映画の要素がなかったなあ。不思議。映画に関しては、影響を受けるのが自然過ぎて気づかないケースなのかもしれないです。5のきっかけは映画だったはずだし。こう並べてみると、意外といろいろなところから影響受けてますね。それに「人」という要素もなかった。影響を受けた人はいるはずなんだけど、基本的に「もの」に影響を受けたと考えがちなんですかね。ふーむ。なかなか、面白かったです。