ここ最近のこと

ここのところ仕事の方が少し、いやかなり忙しかったのですが、まあそんな時ほど趣味を楽しまないとやってられないですよね。


本はSF小説「叛逆航路」を読みました。性を区別する言葉を持たない文化を背景に、そもそも人間ではないAIの「わたし」が語る、復讐というか叛逆の物語。登場人物がすべて女性形で語られているので、その人物像が男なのか女なのかが分からない、という部分も面白かったのですが、それよりも人間ではないはずのAI、自称としてブレクと名乗る主人公の冷徹なのか感情的なのか分からない行動や気持ちの揺れ動きがすごく良かったです。語り口はとても冷静なのにやってることはかなり突飛だし、それを自分で説明できないところがなんだか魅力的でした。
性別がマスクされることで、この人は男かも、いやでも女かなあとかいろいろ想像する幅が広がってそういう面でもちょっと変わった読書体験でしたね。面白かった。

叛逆航路 (創元SF文庫)

叛逆航路 (創元SF文庫)


ゲームはHorizon Zero Dawnを始めました。


失われた文明の遺跡を探索しつつ大自然の中で跳梁跋扈する機械の群れを狩り、主人公の出生の秘密を軸に物語が進んでいく、というもの。この狩りがめっちゃ楽しくて、基本的に機械は圧倒的に強いので真っ向から戦うとすぐに死にます。なので、草むらや物陰に潜み近づいて倒す、という戦い方になってくるのですが、このステルスがとても楽しい!
物陰からの一撃や、遠距離からの弓矢(銃が希少な世界なので基本弓)攻撃とか、立ち回りめっちゃ下手な私にはうってつけのアクションで非常に満足です。
それとナラティブ(ストーリー)もなかなかに惹きつける展開で、なぜ文明は失われたのか、そして主人公のアーロイの正体はなんなのか、穢れとは、などなど、自分で物語を解き明かして行く王道RPGの楽しさもしっかりと備えていて、時間がやばいです。ウィッチャー3の時もそうだったけど、メインクエストの他にサブクエストもけっこう楽しくてついつい引き受けてしまうんだよねえ。呪術や祈祷といった原始的な文化と、ロストテクノロジーが融合したデザインや世界観もすごくいいです。こういう細部までよく作りこまれたゲームっていつまでもその世界に浸っていたくなるわ。