見たことのないものが見たい

これだけは誰にも負けないものってありますか。
仕事や趣味の中でこれだけは自信を持って「できる!」と言えるようなもの。別に世界で一番じゃなくてもいいんです。自分の中で人に誇れると信じられるもの。私には、うーん、あると思いますよたぶん。その自信があるから私は目の前の世界に関わっていけるんだろうし。でもそれを明確に言葉にするのは難しいんです。なんだろう、誰にも負けないもの?思いつかないなあ。
目の前の世界に関わっていくためにはなにか手がかりが必要ですよね。自信、はその一つだと思います。自信のない世界にはなかなか入っていけない。でもそれだけが世界への関わり方ではないですよね。目の前の世界に関わって行くもう一つの手がかりは、好奇心じゃないかなと思います。その世界はどんな感じなんだろう?その先にはどんな風景があるんだろう?この人はどういう人なんだろう?ちょっと怖いけど知りたい。知ってみたらもっと知りたくなる。そうやって目の前の世界に介入していく。
好奇心で世界に関わる人間は、私はこのタイプですが、刺激的な情動や世界を見る視野が変わるような触れたことのない観念を求めています。かんたんに言うと、見たことのないものが見たい。それが世界に関わる動機なんです。
ゲームの中の現実にはあり得ない美しい風景も、SFの想像だにしない概念やアイデアに触れた時に感じるセンス・オブ・ワンダーも、コンセプトを映像にきちんと折り畳んだ映画も、自分の二本の脚でよろよろしながら登った山の風景も、ファインダーを通して見る世界も、風化しながら現代まで生き延びてきた古い構造物も、私にとってはどれも同じく「見たことのないもの」でそして「見たかった」ものです。


(たまにこういうとこにも行きます。連れて行ってもらうので場所はよくわかりませんw)

見たことのないものを探す、なんて矛盾しているみたいですがこれが割と見つけられるんですよね。友だちから教えてもらったり、本やゲーム、映画だったらネットを使えばそこからどこまでも好奇心を連鎖していける。私はそうやって目の前の世界への手がかりを得ているんですよね。
ところがいつもいつも「面白そう!」とか「やってみたい!」と思えるわけでもありません。好奇心にだって波があります。いつでもテンション高いわけじゃないし。そうすると、ものすごく世界が遠く感じるときがあります。興味のない世界に関わっていこうなんてとても思えないですよね。そういうときに、自信があればいいな、と思います。自分の中だけの手がかりだけではなく、客観的な手がかりとしての自信。誰にも負けない、ある程度他者に証明できるもの。この二つをバランスよく持てたらいいんじゃないかな、と最近考えています。