グラフィック・ノベルというものにはまりつつあるみたいっていうこと

海外というか欧米の方には漫画のように絵と文章を組み合わせた読み物があって、それをグラフィック・ノベルと言うそうです。まあその辺の厳密な区別はよく分かんないんだけどね。ヒーロー映画で有名なマーベルやDCはアメコミ(アメリカン・コミック)って呼ばれてるし、フランス語圏になるとバンド・デシネって言ったりするし。ちなみに日本の漫画も英語などに翻訳されて本屋さんに並んでるのを見かけますが、「Manga」って日本語読みのジャンルで括られてますね。
ようするに漫画みたいなやつ、なんですが日本の漫画とはちょっと違います。


まずはコマ割がほぼ四角です。漫画だと展開に合わせて見開きとか台形とか、コマの形にいろいろパターンがあるんですが大きさを変えてるくらいで四角以外はあんまり見かけません。たまたまそういう作風のばかり読んでるのかもしれないけど。なんというか、コマの設計が映画のカットのような感覚に近いんですよね。コマの一つ一つをカメラで撮影したような、そんな感じ。漫画ってコマとコマの間が連続していてスムーズにストーリーを追えるんだけど、グラフィック・ノベルだとコマの間が少し断絶していて意識的に読み込んでいく必要がある、小説を読む時の感じに似てるんですよね。


それに漫画に比べて文字が多いです。まあこれは日本語に比べて、一つの文章を表現するのに英語やフランス語の方が単語数が多くなりがち、っていう漫画に関係ない言語のせいもあると思うんだけど。それを差し引いても、たぶん漫画より文字表現は多いんじゃないかな。グラフィック・ノベルというだけあって、基本的には絵(グラフィック)で説明しているんだけど、ノベル(小説)としての部分もたくさん盛り込まれている感じですかね。セリフだけじゃなくて、ナレーションやモノローグをうまく組み込んでいたりして。ああ、でも一つだけ欠点があるとすれば、ほとんどの作品は文字も手書きですごく読みにくいってことですかね。。UとVの区別がわからないよ。日本語翻訳だときちんと印刷文字に差し替えてあったりして読みやすいんだけど。


今までこういうハイブリッドな読み物に出会ったことがなくて最初はなかなか読むのも大変だったんですが、なんかこう漫画を読む能力と小説を読む能力を同時に使う楽しさがあるんですよね。漫画ってぱぱぱっと読んでしまいがちなんだけど、グラフィック・ノベルは絵を見て文字を読みつつのんびり楽しめていいなと思います。

というわけで、ここ最近読んだものの感想など。