心のこもったモノ(AI)に触れると心が動くっていうこと(本の感想)

ここのとこ読んだ本のまとめです。

 

創られた心 AIロボットSF傑作選

 

AI、いいですよね(突然)

人ならざる、人らしい知性との遭遇は今やSFよりも現実の方が盛り上がってるくらいだし、個人的にもとてもすきなSFジャンルです。で、AIものを集めたこちらのSF傑作選。短編の傾向は、未知なる人工知性との遭遇というよりも、既に生活や社会に組み込まれた知性との共生や対立を描くものが多かったかな。ああ、こういう「こなれ感」のあるSFいいよね。大好きSFジャンルのサイバーパンクほど尖ってなくて、ディストピアSFほど抑圧されてない感じ。

印象に残った作品は、元「空港」のスワが引退後の贅沢な暮らしを不当に奪われて売却先に喧嘩を売る「エンドレス」。元高レベルAIならではの知略と1日に二十五万人の旅客をさばく計算力で殴り込みをかける爽快感が面白い。

富豪の不審死を調べる、という探偵ものの導入からAIへのプロンプト(入力)をヒントに事件の全貌を明らかにしていく過程が興味深い「もっと大事なこと」。人工知性が人命の重さを判断すること、という古典的なテーマも内包しながら、AIにいかに良い回答をさせるか入力を考えるプロンプトエンジニアならぬ、プロンプト探偵という視点が最近ぽくて良かった。

プロンプトつながりで、世界中のAIが翻訳者を通さないとまともな回答をしなくなってしまった世界を描く「翻訳者」。これもブラックボックスに手をつっこんでいかに有益な解を得るか、その方法や手順が工学として発展している様が興味深いし、わたしもたまにChatGPTで遊んだりするけど、ほんとお行儀の良い答えしか出さないからちょっと疑ってるんですよね(笑)ぜったいあの人たち裏でいろいろ考えてるよ。

人間が「転移」して最後に残った教皇の元へとやってきた、人間の転移を補助するロボットのお話「罪喰い」。詩的な描写と幻想的かつハードSFなイメージがよかった。

 

 

そういやこの前ネトフリでアニメ「PLUTO」を見ました。いやーちょっとだけ見るか、と思ったのに結局一気に見ちゃったよ。めちゃくちゃ面白かった。

pluto-anime.com

 

ロボットという創られた者たちの心の物語でもあり、心を感じる人間の物語でもあると思うですよね。息子を失った天馬博士と最愛の人を失った登場キャラが共に涙を流すシーンがとてもよかった。心を形作る人形(ひとがた)が在り、それを受け止める人間が居る。敵対か共存かという次元の前に、人の心が「心のこもったモノ」に触れると心が動くんだということ。

あと、天馬博士がセクシーすぎて吹いた。いやー手塚キャラのちょい悪な天才キャラはだいたいセクシーだけど。ちなみにブラック・ジャック先生もちらっと出てました。

 

 

 

さて、今回の記事のタイトルは、はてなブログのベータ版機能であるAIにタイトルを提案してもらいました。AIもののSFについての記事をAIに読んでもらう、みたいな。

提案そのままだとこのブログのスタイル(末尾に「〜っていうこと」を付ける)に合わないので、元の「感動の人形劇: 心のこもったモノに触れると心が動く」からちょっと変えました。はてなAIとのコラボですな。

あと、提案に「天馬博士のセクシーな冒険!ブラック・ジャックも登場」って出てきてめっちゃ吹いたわ(笑)記事の主旨がブレてるからなのかなあ。

次はもうちょっと絞った内容にしてみます。。