三連休はくしゃみをしながらお家でえんじょい(最近読んだ本とか漫画とか)

またまた三連休ですね。

二月って普通に日にちが少ないのに三連休二回もあるの不思議。そして仕事の稼働日数も普通にあるの不思議。。(とおい目)

それはさておき、ゲームもクリアしたし三連休はおでかけでもしようかなと思ったんですが寒い!なんなんこの寒気。それにちょっと前からなぜかくしゃみと鼻水が止まらないんだけど、風邪なのかとうとう花粉症発症したのか分からなくて結局おうちで本やらゲームやらに費やすいつもどおりのお休みをえんじょいしてました。いやー風邪にしては特に体調悪くないんだよな。。やっぱり花粉症なのかなあ。

 

最近読んだ本とか

ようやく読み終わりました。カラマーゾフの兄弟5 エピローグ別巻

 

 

異様な盛り上がりの頂点でピタリと終わった交響曲のような4に続き、エピローグは静かな余韻を響かせながら短く終わり、とうとうこの物語の終端にたどり着きました。ほあー。

エピローグではカテリーナとミーチャの短い逢瀬の中にある、あり得たかもしれない関係の再確認のようなシーンが印象的でした。この二人は本当に単なる男女の中を超えた、自分自身の尊厳の根幹に関わる部分を握り合っているという抜き差しならない緊迫した関係がずっと描かれてきたんだけど、ここにきて仮初ではあるけど男女の関係に戻るんですよね。で、ずっと男女の関係であるグルーシェニカ(ミーチャの今カノ)に嫉妬されるんだけど、ここのグルーシェニカも嫉妬の醜い姿を晒しつつミーチャの逃亡を手助けできるのはカテリーナだと知っていて無理やり自分を納得させる、根性のあるところを見せたりと短いシーンの中に女性たちの葛藤や嫉妬、希望が詰まっていてすごく良かった。

全体を通して主役はやっぱり三兄弟と父親なんだけど、女性たちにもフォーカスした読み方をしても面白いかも。でもホフラコーワ夫人(金策に奔走するミーチャを自分の妄想で引っ張った挙句ブチギレさせた人)はずっとダメだった(笑)どのシーンでもイライラしたわ。

 

本の後半は作者の生涯と訳者の亀山さんによる解題。これはさすが翻訳者だけあってモチーフの読み解きも丁寧だし、作者ドストエフスキーの生涯と作品の結節点への言及もすごく面白かった。読んでる時に「アリョーシャってけっこういいカッコしいだな」とか「ミーチャは生きる力が強すぎていろんなものを引き寄せちゃうんだろうな」とか、ふっと思ったことが言語化されていて「そうそう!」って思いながら読みました。

一方で作中ずっとキャラが掴めなかった次男イワン、そして下男のスメルジャコフについてもページが割かれているのもうれしい。よく考えたら、この二人って愛称で(ドミートリーがミーチャ、アレクセイがアリョーシャみたいに)呼ばれないんですよね。地の文でも。そういう意味でこの物語の中では異質な存在感のある人たちなんだけど、解題で提示された解釈を手がかりに読むともう少し機微が理解できるかも。イワン、アリョーシャに胸糞エピソードをえんえん披露するただの冷笑系インテリってイメージしかなかったもんな。。

 

最近読んだ漫画とか

今年は漫画をいっぱい読むぞ計画の一環としてこれを読んでます。なんか漫画って意識しないと読まないんだよな。昔はすごく読んでたのに。

ゴールデンカムイ

とりあえず、1巻から4巻まで。4巻の終わりに連続殺人鬼を助けたところ。

初っ端からぐいぐいとストーリーに引き込んでいくキャラクターや物語構成が素晴らしいですね。わりと親切な展開で、大筋の謎は伏せたまま、細かな謎はポンポンと明らかになっていくテンポの良さは現代の漫画なのかなと思います。

あと、アイヌ文化の描き方がとても丁寧でそこだけ読んでるだけで楽しい。数年前にウポポイに行ったんだけど、そこで見かけたあれやこれが登場しててあーもう一回読んでから行きたい!って思うし、ずいぶん前だけど網走監獄の資料館にも行ったことあって、漫画中の恐らくモデルだと思うけど白石の肉声とか聞いた記憶あって、こっちももう一回行きたい。あと、ニシン番屋とかも去年の夏に江差に行って見てきたばっかりだ!なんかこういう外に開かれていくフィクションって好きなんですよね。

4巻までで良かった点をいくつか。まずは、杉元とアシリパさんの関係がいいなと思って。アシリパさんがアイヌ文化の説明をしながら杉元を案内するシーンがよく出てくるけど、読者に解説するという面もありつつ、アシリパさんは父親とこういう風に話しながら学んでいったのかなと思って、それを(多少若いかもしれないけど)父親あるいは兄のような年格好の杉元に説明することで自分の中の父親像と対話しているのかも。

杉元も身体的にも精神的にも大きな傷を抱えていて、多分この人は自分のためにはこうまで生には執着しないだろうな、というのが垣間見えてなんというか闇が深い。ただ、そんな彼でももし自分が死んでも忘れないでいてほしい、という一握の希望を持っている無垢さが印象的でした。

他にもいろいろキャラが出てきてなんかすごいことになっていくみたいだし、わりとえぐい描写もさらっと出てくるのでびっくりしながらも楽しみに続きを読んで行こうかな。