バットマン VS スーパーマン ジャスティスの誕生

観てきました。バットマンとスーパーマンのヒーロー対決!
バットマンは今作からベン・アフレックになりました。スーパーマンは「マン・オブ・スティール」から続投のヘンリー・カヴィル。怪しげでめっちゃ早口(笑)の科学者レックス・ルーサー役にジェシー・アイゼンバーグ。最初に配役聞いた時は、街角で新聞配りでもするのかと思ったわ。


基本的にはアクションで魅せるところは徹底的にかっこいいシーンばかりなんですが、ストーリー面もしっかりと描いているところが面白かったです。アメコミ映画は(フィクション上の)政治や経済に妙に几帳面なところがあるんですよね。今作もスーパーマンという軍隊を凌ぐほどの個人の力が、国境を越えて行使されることで各国のパワーバランスが崩れたり、スーパーマンの「救助活動」がウェィンさん(バットマンの中の人)のビジネスに影響したりと、ヒーローたちだけじゃない、普通に市民が暮らしている世界を絡めて描いています。それにしても、スーパーマンがあのコスチュームでアメリカ国会議事堂の中を悠然と歩くシーンは、ギャグなのか真面目なのか分かんなくなってなんだか笑っちゃいましたね。
ウェィンさんもビジネスだけでなく、本気で市民生活脅かされるわって自覚していくシーンの積み重ねが良いです。それにしてもベン・アフレックバットマン、想像以上にダークよりに描いててちょっとヒヤヒヤしちゃった。ウェインの方もやり手というより、実直な経営者ぽくてちょっと堅い雰囲気がいいですね。眉間の皺がいいんだよね。執事のアルフレッドが少し軽いノリなのがバランス取れてて良かった。アルフレッドいいわー。


以下ネタバレ







バットマンの宿敵ジョーカー的なポジションであり、スーパーマンのかつての敵ゾッド将軍を利用する科学者、レックス・ルーサーが今作の「仕掛け人」です。彼はバットマン、スーパーマン、それぞれの悪夢を利用して二人を計略に巻き込み、相打ちさせようとする…のか。ちょっとストーリーの把握に自信なくなってきた。バットマンの悪夢はこれまで描かれて来たとおり、幼い頃、目の前で両親が強盗に銃で殺されたこと。スーパーマンの悪夢は、異星人である自分を理解し受け入れてくれる家族、恋人が危機に晒されること。このためなら彼は法の異なる場所にすら飛んで行って救出してしまうほどです。レックスは、スーパーマンは危険だと世論を操り、ブルースにその恐怖を植え付け、政治家に近づいてスーパーマンに関する国家機密に近づいて、着々とスーパーマンの弱点を付く武器を造り上げるわけです。
ジョーカーというほど傍観者ではないし(わりと自分から動くタイプですね)、ゾッド将軍のように暴力的なやり方は好まないみたいですが、行動の端々に現れる幼稚な残虐性や未成熟な他者への想像力がいい感じに狂気じみていてなかなか良かったです。やっぱり頭のいい悪役はあのくらいばばばーっと早口で計画をばらして欲しいよね(笑)ストーリーも悪夢を仕掛けたつもりが裏目に出る、悪夢の中に二人のヒーローを結びつけるものがある、というのがいい。こういうのすごくベタだと思うんだけどさ、すごく好きなんだよね。


それと人目を忍んで平穏に暮らしてきたワンダーウーマンの登場。ああ、こういうのほんと盛り上がるよね。妖艶な美女が、雄叫びを上げながら剣を振り上げて戦う姿は見ててめちゃくちゃ楽しかった。いいぞーやっちまえー!一方、超人たちに囲まれた、普通のコスチュームおじさん(笑)のバットマンもハイテク機器を駆使した戦いぶりがかっこよかった。マーベルの方のアベンジャーズも、ホークアイは弓の得意なただのおじさんなんだけど、手持ちの武器で奮闘するおじさんって、頑張って!て気持ちになってすごく好きです(笑)