面白かった。



前から気になっていたけれど、読むのが遅い人なのでこの分厚さに怯んでいましたが覚悟を決めて。
と言いつつ、久々の一気読み。
このページ数で一気読みは正直辛かったですが、展開が本を置かせてくれなかった(笑)
よっぽど気に入った作者でない限り、プロフィールや人生をお話の中に見ようとする事はないのですが、
この作家さんの場合、とてつもなく壮絶な最期を遂げられたとの事で、特に後半から最後にかけてはいろいろと考えさせられるシーンが多かったです。
それにしても久しぶりに小説でハラハラ感を味わったなあ。
中盤のあの希望と絶望の畳み掛け攻撃が凄まじくて、読みながら「あ”ー」とか悶えてました。
前半、まったく冴えなかったバラム先生が、中盤ピンチに立たされながらも奮闘するところが面白かったなあ。
それと「見た目は子ども」のプリンスとか、すごくキャラが立ってる。
キャラと言えば、タレント4人組とマネージャーのチームワークがすてきに活躍してて、単独キャラの多い中、いい味付けになってました。
お話は、ちょっとネタバレっぽくなってしまうので伏せますが、巧妙な伏線がいろいろなところに隠されていて、
最後にはっとするようなエンディングに繋がって行きます。
「すごい」としか言いようがないのが悔しいですが、SF的なカラクリが本当に素晴らしい。
あと、全編に渡って「美しい」ものに対する描写がすごく丁寧で、特に天体の描写が夢のようにきれいです。
まあ蛇足ですが、まだ読んでない人は以下の本もオススメです。