なんてこった。

Metal Gear Solid: Philanthropy


まさか、こんなに早く観れるとは思わなかった。そりゃあ、期待はしてましたよ。だって小島監督は超のつく映画ファンでもあるし、それなりにこだわりのある作品として作るだろうし、それだけ時間もかかるんじゃないかなあと。気長に待っていたんですよ。imdbにエントリ上がってても、あまり気にせず待ってたんですよ。メタルギアソリッドの映画を。


MGSを最初にクリアした時、エンドロールでやたらと「小島秀夫」という名前を目にしました。ああ、ずいぶんこの人はいろんなことをやっているんだな、と思ったと同時にかなり小さいチームでこれだけのボリュームの作品を作り上げたという、驚きがあったことを覚えています。この非営利非公式のこの作品にも、やたらと「GIACOMO TALAMINI」という名前を見かけ、そんなことを思い出しました。MGSはれっきとした商業製品だったけれど、なんだかこういう自主制作の熱い部分も持ち合わせていたんですよね。
で、この映画ですが、もう言葉がありません。すごい。シナリオの詳細はちょっと追えてないけど、ゲームの臨場感、スネークがこそこそしながら進軍して行く様子が手持ちカメラでうまく表現されているし、ゲームではカットされてしまう、そこで戦っているという生身の部分を台詞に頼らずきちんと表現しているんですよね。あと、月光との戦い方がとても巧みにゲーム的なリアリティを取り込んでいて、思わず「よしやった!」とまるで自分でプレイしたみたいに叫んでいました(笑)メタルギアと言えば変態キャラなんですが、こういう造形も非常に原本に対する愛情や尊敬を感じました。カウボーイとか、ああいう発想って本当にどっから来るんでしょうねえ(笑)主役などのキャラクター造形もかなり原作に忠実で、ちょっと目がくりっとしててかわいい感じですけど、ちゃんとスネークさんでした。ボイスアクターを別に用意する周到さとか、抜かりがないね。声が本当に、英語版スネークさんなんですよね。冒頭のブリーフィングとか、すごく細かくネタを仕込んでいて、生半可な作りではないですよ。サルゲッチュとか。個人的には、スネークさんがメタルギアと対峙しながら「メタルギア!」とヒーローっぽく言うシーンが欠かせないんですけど、続くみたいなのでそちらで盛り込んでくれる事を期待しています。
残念な点が一つ。なんで、なんで日本語版の字幕がないんだ!メタルギアソリッドは、(キャラクターは欧米人ばかりだけど一応)日本のゲームなのに!これでも一応英会話とかやっているので、辛うじてストーリー追えましたけど、く、悔しい…。本当は(かなり無理があると思うけど)、ゲームと同じキャストで日本語吹き替えで観たかったです。無理かなあ。