「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士」


観てからだいぶ経ってしまった…。
天才ハッカー、リスベットの謎に満ちた人生が明らかになる今作。前作で文字通り凄まじいアクションを繰り広げた不屈の小女(こおんな)リスベットですが、今回は精神的に凄まじいやりとりを繰り広げていました。そういう言外の圧力や困難さを、こぼすことなく映像で見せようという丁寧さは好感が持てるのですが、いかんせん長い。前作はアクションが適度に挿入されていてそれほどでもなかったのですが、ことこういう精神戦となるとやっぱりジリジリしてしまいました。いや、いいと思うんですよ。リスベットの不当に奪われた人生を奪い返してやる、という闘志あふれる姿は緊張感があってとても良かったのですが、一方で肝心のロマンスのほうがなんだか煮え切らなくて、なんだかもやもやしてしまったのです。うーん、別に安直なハッピーエンドは観たいと思わないけどさ、なんかこうもう少しなんかないのか。ああっもやもやするっ。この辺のちょっと感覚の違う奥ゆかしさが、北欧独特の風味なのかもしれません。