クリムゾンの迷宮

新世界より」の貴志祐介さんの、ちょっと前の作品です。人生のどん底に落ちた男女が理不尽な理由で集められ、「火星」と称する迷宮の中でバトルロイヤルを繰り広げる、というもの。ぐいぐいと読ませる文章であっという間に読み終わってしまいました。「新世界より」でも思ったけど、気になる展開を畳んでは開いて、とそのリズムがすごく上手いんですよね。サバイバル知識などまるでない主人公が徐々にレベルを上げていくように生存能力を獲得して行く過程や、周りの状況が刻一刻と変化する緊迫感がすごく面白かったです。怖いの苦手だけどこういうミステリーで駆動してるとなんか読んじゃうな。