キングコング 髑髏島の巨神

観てきました。

科学が地球をまるごと理解するにはまだまだ未熟ながらも、成長しつつある60年代?くらいのお話。

でかいものが動く。それだけで楽しい時ってありませんか。想像以上にでかい乗り物(戦艦とかスペースシップとか)、でかいロボットとか、そう、でかいゴリラとか。
うごくだけでその辺のものが壊れちゃう。だってでかいから。だけどそんなの気にしない。壊れる方が悪いのです。壊れやすいものを作っちゃう方が悪い。
でかいものが動く映画の楽しさは、そんなふうにめっちゃくちゃに手当たり次第にそこらのものを破壊する、子供みたいな欲求をストレートに満たすところにあると思うんですよね。

で、この映画です。いやーよかった。ほんと大暴れ。すごい馬鹿力。さいこう。でも、ただの大暴れ映画で終始しているかというとそうでもないんですよね。
でかい生物たちが生存を賭けて戦う生態系に人間が入り込む隙というは、ほとんどありません。ひ弱な人間はでかい生物のかっこうの餌食です。いやーあの私が大嫌いな足の長いアレが出てきた時は、映画館で見てるのに叫びそうになりましたねー。やばいアレには喰われたくない。
そんな弱肉強食の最下位にいる人間にできることは、その環境から逃げるか死を覚悟の上で戦うかのどちらかだけ。生存戦略的には逃げる方が圧倒的に賢い選択なのですが、人間にはなんかこう、やられたらやり返すという復讐心があるんですよね。いやそういうのいいからさ、命の方が大事でしょと思うんですが、人間にはそういう「たとえ困難に直面しても我々は屈することはなかった」という物語(ストーリー)が必要で、なんかそういう生物的にはほとんど役に立たないものに、人間はすがって生きるものなんだなあと思いました。


さて。ここからはちょっとゲームのおはなし。
なんでゲームかというと、この監督、ゲーム「メタルギアソリッド」映画化の監督候補らしいんですよね。(まだ確定ではないようですが)で、映画を見ているとコングのいる島へ調査隊を輸送するヘリチームがFOX(メタルギアでは特殊作戦チームの名前)だったり、ポンコツで廃棄寸前の船の名前がグレイ・フォックス号(メタルギアでは主人公ソリッド・スネークの宿敵)だったりと、おおかなり意識している!?という小ネタがちょこちょこあって楽しかったです。
あとこれは個人的な印象なのだけど、トムヒ演じる元特殊部隊員の格好がアンチャーテッドのネイトに似てたり(最初に案内を依頼された時に「地図にもないところ(Uncharted)に行くっていうのか?」みたいな台詞がある)、女性カメラマンがそこはかとなくトゥームレイダーのララっぽいなーとか、ゲームファンにはなかなか楽しい見どころがある、かなあと思いました。