「ルネッサンス」

ルネッサンス [DVD]

ルネッサンス [DVD]



出不精なのであまり映画館で映画を観ない方ですが、これはかなり後悔しました。
うわー観ときゃ良かったよー。
冒頭の企業CMからぐわーっとカメラが引いてって、街の造型を惜しみなく流しながら
滑らかに街路を歩くキャラにフォーカスするまでのシークエンスで悔し泣き(笑)
なんだコレ!観た事がないっていう感動もあるけれど、背景のデザインがいちいち楽し過ぎ。
アヴァロン(ネーミングに使い古した感じがあるけれど)の企業シンボルや、
可動式のアパートメント(というより高級なコンパートメントなのか)の内装、
チンピラのT−シャツ(「フユ」って書いてあった(笑))、ガラス張りの公共スペースなどなど。
すごく楽しくて、英語の勉強も兼ねてるのにそっちのけで魅入ってました。
こういう背景が充実してる映画はいろいろ想像(妄想)できて好きですねえ。
それに音がちょっと新鮮で、音響についてはあまり知らないのですが、
屋内の音のちょっとこもった感じがモノトーンのシャープな画に不思議な印象を与えていて良かったです。
カーチェイスの時の、「ブゥン」ていう、柱を通り過ぎる時の音とかも、迫力があって良かったなあ。
普通では聞こえないような音がハイライトされていて面白かったです。
お話の方は、SFと銘打っている割にはちょっと残念でしたが、そこそこサスペンス要素が楽しめました。
それより、キャラのデザインも面白くて、ナカタ博士とかクラウスがほとんどETと化していて(笑)、
実写では味わえない不思議なデフォルメが良かったです。
一番良かったシーンは、大きな窓を前にカラスとビスリーンが会話しているシーン。
会話中に雨がサーッと降り出して来て、ガラスに映った二人の姿の上を流れて行くシーンは、
クラシックな映画を思わせてとても素敵でした。
雪のシーンも良かったなあ。
カラスとムラー博士が対峙するシーンとか、緊迫感の中に優しく雪が舞い散っていて印象的でした。
あー映画館で観ときゃ良かった。とほほ。


これを観ながら「バイオメガ」をこんな風に映像化したら面白そうだなあなんて思って観てました。
まぁ単に巨大構造物つながりなだけですが。
でも、ドローン(あのゾンビみたいなやつ)とかこういう画で観ると、動きとか面白そうだなあ。