「マルドゥック・スクランブル」

3冊まとめて読了です。
ヴェロシティを先に読んだので、ウフコックとボイルドの関係が切なかったですねえ。
あんなに仲が良かったのに…。
前作が、すごくアクションが多くて今回もそんな感じかなと思っていたのですが、
ちょっと違いました。
前半のアクションシーンは爽快感やスピード感が素晴らしく、ラストのアクションは圧倒的な緊迫感が凄かったです。
ラストはほとんど一気読み。
壮絶なアクションの中にバロットとウフコックの連携が輝いていました。
中盤のカードゲームのシーンもなかなか面白くて、カードゲームは全く知らなかったけれど、
統計や確率で表される「運」の描写、それを知覚するバロットの「感覚」の描写がとてもユニークで面白かった。
目の前に情報が表示されているようなイメージがね、すごくSFっぽいなあと。
「運」を技術でハックするっていうアイデアが楽しかったです。
それをアナログな方法で既に体得しているディーラー達との戦いも、静かな中に熾烈な攻防があったりしてね。
心理戦なんかは「うわー絶対引っかかるなあ」と思いながら読んでましたねえ。
敵であるディーラーもすごく魅力的で、ベル・ウィングがすごくカッコ良かったです。
あの姿勢とか凛々しさとか、登場シーンはあまり多くないのにとても印象に残りましたね。
ああいうカッコ良さなら身につけたいものです。
全編に渡ってバロットのイメージがミラ・ジョヴォヴィッチさんでしたねえ。
ボンテージな戦闘スーツとか、「フィフス・エレメント」っぽくて。
まぁ最近アクション映画に主演しているせいもあるし。
作者さん的には子どもの頃のナタリー・ポートマンさんなんだろうけど(笑)