「地球が静止する日」



今年一本目は、SFでした。


冒頭のスピード感のある展開から、もう、ワクワクしてしまいました。
やっぱりSFには科学者が登場しなきゃダメだ。それを横暴に招集する権力もまた良かったです。
他の映画だとこういう科学者達の頭脳を集結していかに危機を回避するか、というところがメインになると思うのですが、もう事態はそれすら超えて行くんですね。
文字通りめくるめく展開に身を委ねて大いに楽しみました。
で、この映画のもう一つの軸が、母と息子のお話なんですが、急ぎがちな展開の中でこの部分はきちんと描かれているように思いましたね。
一方で人類の別の面の表現がちょっと足りないような気がして、うーん、あれで納得するかなあ。。。と考えてしまいました。
宇宙人らしさもあまりなくて、地球に適応しているのは分かるんだけど、もうちょっと宇宙人をネタにした笑いがあっても良かったなあ。
まぁでもキアヌ・リーブスさんの完璧なSF顔(笑)はとても良かったです。
テーマとしてはちょっと見飽きた感じがあって、こういう危機に瀕しなければ学ばない人類という姿は既に漫画やゲームでかなり描かれているように思いました。
うーん、そう思わせといて実は違う意図があるのかな。。。それでも、その人類の運命をかけた説得を家族という小さな単位で向き合わせ、その家族の和解と説得を徹底して絡めた部分はとても良かったです。
なんでしょうね、アメリカっていう大きな単位でのお話ではないんですね。
劇中でも武力としてのアメリカは出てくるけど、ヒーローとしての「オレたちまだやれるぜ!」っていう、アルマゲドン的な(笑)ものではなくて、その権力者すら出てこない。国民は力を合わせるどころか我れ先に逃げてしまう。
これまでの映画とはこういう部分がちょっと違うなあと感じました。


個人的に一番興奮したのは、すごく肉感のある巨大ロボットでした。
「中に誰か居るよね!?」っていうくらい生々しいのに、お話ではロボットとして扱われる異様な感じがすごく面白かったですね。
一つ目っていうのも日本の鬼のイメージがちらちら頭をよぎって楽しかったです。