「シャーロック・ホームズ」



今一番(私の中で)熱い役者、ロバート・ダウニーJRさん主演の、アクション満載の映画。あまり深く考えずに観れる楽しい映画でした(褒めてる)。


シャーロックホームズは読んだことがないけど、こんなに有名なキャラクターもいないんじゃないかなと思います。鋭い洞察力も、明晰な頭脳も確かに魅力的だけど、彼が演じるとそこに不思議な魅力が加わるんですよね。ただのスプーキー(変人)な人というだけでなく、ちょっとしたことに情に流される単純さとか、何を考えてるか分からない底知れない複雑さが器用に切り換わっていって、この映画、ほとんどキャラクター像だけで引っ張ってるような映画なんですが飽きずに最後まで楽しく観ました。
それにしてもこのホームズ、予告の時から感じていたけど頭悪そうに見えるんですよね(笑)切れ者というなら、ワトソン(ジュード・ロウ)の方がきりっとしてるように思うんだけど。こういうコンビものだと、互いの性格の不足を補ったり、引いたりしてコンビを一つのキャラクターとして表現することが多いと思うんですが、そういう点ではホームズを人格破綻者に近いところに置いて、ワトソンをバランサーに据えているように見えますね。たまにそのバランスを崩すシーンもメリハリが効いてて良かったなあと思います。そんなホームズの相方に対する歪んだ愛情表現がロバート・ダウニーJR独特のあの飄々とした雰囲気で妙に面白く仕上がっているのがすごく楽しかったですね。