2012年のE3

今年のコジプロのラインナップは、Metal Gear Rising Revengeanceと「はいだらー!」のかけ声でおなじみ、Zone Of The Enders HD Editionの2本立てでした。

ではMGRから。
MGS4愛国者達の統制から脱したその後の世界が舞台のようです。トレイラーからは具体的にどういう場所が舞台になるかは明確にされていませんが、雷電の他にもサイボーグ化した人物がちらりと登場するなど、かなりSF感のある設定になってるみたいですね。それに「非対称戦争」というキーワード。この言葉で思い出したのが小説「虐殺器官」のワンシーンです。

21世紀に入ってからは、当然ながらG9の軍事力が衝突したことなどなかったのだ。同じレベルのテクノロジーの恩恵を受けた集団が、殺しあったことなど一度もない。ぼくらの戦いは常に非対称だった。
伊藤計劃虐殺器官」より

雷電が身を投じるのはこの技術的、経済的に不均衡な戦場なのではないかと思いました。MGS4でも既に描かれていますが、無人の機械群を引き連れた最新装備の軍隊と生身の貧弱な武器しか持たない素人上がりの兵士たち。サイボーグはこの不均衡の隙を付いた存在なんじゃないかなと思うんですよね。非対称の劣勢側は、戦車や武器を買う代わりにサイボーグ化した傭兵を一人雇ってるに過ぎなくて、でもその傭兵ってのはたった一人で複数の無人兵器に立ち向かえる程の武力を持ってる。サイボーグがそこそこ普及した世界で、出力規制(サイボーグものの「攻殻」では国際的な基準があったはず)がどの程度あるかは知らないですが(笑)まあ、あのソリッド・スネークも生身で戦車と戦ったくらいだし、そういう有り得ない設定を楽しめるのはゲームならではじゃないかなと思います。
それにしても、あのジャックを戦場に呼び戻したのはいったいなんなのか、そして彼は何を断ち斬り、何を奪い、何を守るのか。「Make it right」のitが何を示すのかとても楽しみです。あ、アクション難易度はお手柔らかに。

続いてZOE HD。
おおお画像がきれいになってるー。PS2でリリースされた、「Zone Of The Enders」と続編の「ANUBIS Zone Of The Enders」がハイデフでリリースされるそうです。PS2版のアヌビスの中で、敵の大軍勢が押し寄せてくるっていうイベントがあって、その時にはもうPS2が処理落ちしてしまって「ああー…」ってなったんですが、PS3だったらそんなことないですよね!(期待大)
そしてオープニングも刷新されたバージョンで登場。なんでケンが全裸で男衆が服着てるのかまったく分からない(笑)分からないけどまあそういうものなんでしょうな。またあの二人の最高に面白い口喧嘩が聞けるかと思うと楽しみです。

その他気になったのをいくつか。
ユービーアイソフトさんの「Watch Dogs」と、「Heavy Rain」の後継アドベンチャーの「BEYOND: Two Souls」ですかね。
ユービーアイソフトさんは、今年の秋にも「アサシンクリード」シリーズの最新作出るしすごいね!「アサクリ」ではアクションや3Dビューは個人的にやりやすかったし、今回のこの作品はなんだかサイバーパンクなにおいがして趣向もツボをついてそうな感じ。信号機操作してみたい!

BEYOND: Two Souls」は、アドベンチャーに時間要素を加えて緊迫感を出すことに成功した「Heavy Rain」のシステムを継承しているようですね。じっくり選択肢を選ぶというよりも、その場その場で迅速に判断を下さないとどんどん状況が悪くなって行くあの感じがすごく面白かったので期待。ストーリーも謎の存在と会話をする少し影のある女性が、何故か米軍の突入部隊と戦ってたり、列車から飛び降りたりと、波瀾万丈のものになりそう。楽しみです。