パシフィック・リム

映画を観るときにこれさえ観られたらなにも要らない、というくらい好きなものが私にはあります。それは、でかいものがうごく、ということ。なんでもいいんです、でかければ。動けばいいんです、でかいものが。それが2時間たっぷり描かれている、というだけで私には映画館で観る価値があるんです。


ていうわけで。






うごいてるー!でかいー!うぉぁぁぁああああ!ロケットパーンチ!


いやーこれはたまらん!だめだ、すきだ、やばい!もう冒頭の格納庫に収納されているイェーガー(巨大ロボ)のちょっと塗装がはげてたり傷がついてたりするガンガン使われてる感じとか、格納庫やメンテナンスドックの機械と人間が熱を共有するような重厚な空間とか、イェーガーと人とのむちゃくちゃアナログなインターフェースとか、そのわりにオペレーションのソフトウェアが空間投影の近未来感出てたりとか、背景のあちこちに漢字がレタリングされてる懐かしいSF感とか、なんだよもう、なんでこんなに楽しいの!


えっとね、すごくぐっと来たのはクリムゾン・タイフーンでした。胸のところにね、「暴風赤紅」って書いてあるの。昔、映画版攻殻観てた頃こういう英語を漢字で表現するやつすごく好きだったなあ。その懐かしい感じがここにぎゅーっと凝縮されてるようで大好きです。もちろん、腕四本(なんで四本て書いたんだ…パイロット三つ子なのに)腕三本でトリッキーな動きをするところもすごく良かった!もっと暴れるところ観たかったなー。
デザインではなんと言ってもロシア製チェルノ・アルファでしたね。なんだろうあのデザイン全体から漂う、おそロシア感w ポリバケツをひっくりかえしたような頭部で表情を見せないところとか(まあイェーガー表情ないけど)、パイロットのフルフェイスヘルメットが他のイェーガーのパイロットと違って顔を覆うマスクに非対称の目ってとことかぐっときました。チェルノ・アルファが一番重い(強いではなく)、その感じが鉄人にふさわしいなって思うんですよね。
でもアクションで一番活躍したジプシー・デンジャーさいこう!香港湾岸戦の、カイジュウと共に埠頭に猛スピードで突っ込んで高速道路とかなぎ倒しながら姿勢を立て直すシーンとか、市街戦にタンカー引きずって現れたキメポーズとかすごくかっこよかった!すてき!
あとねー大気圏外まで連れてかれた時は燃え尽きるよりも氷結で機能停止するかと思ったよ!アイアンマンみたいに!でもあれだけ大質量なら保温も効くんだろうね。アイアンマンちっちゃいもんね。高高度からの着地もすごかったねー。そしてなんと言ってもエルボーロケットですよ!強いよ!ぎゅぃぃーーんで、どかーーーんだよ!もう言葉にならないよw!



…ていうわけで考察とかできる余地はありませんでしたw


吹き替えで観たんですが声優陣が素晴らしいです。こんなに素敵な映画をもっともっと楽しく盛り上げてくれるスキルのある声優さんたちが演じていてくれて、本当に嬉しい。その中でもやっぱり主役を演じた杉田さん。メタルギアソリッドではカズヒラ・ミラー役で、私はこれくらいしか知らないけど、はりのある素敵な声で「一緒に戦ってる」感をぐいぐい引っ張ってくれました。それと指揮官の玄田さん。おもわず「オプティマスー!」(トランスフォーマー)と叫びそうになるくらいw、威厳があってぴったりでした。あ、これ予告編は大塚明夫さんだったのね。杉田さん、大塚さんだと完全にMGSになってしまうので玄田さんの方で良かったな。

映画館だから大人しく座って観てたけど、これ家で観てたら絶対イェーガーとパイロットと一緒にポーズ決めるだろうなあ。本当に心の底から楽しい映画でしたっ!