北海道室蘭市本町一丁目四十六番地



北海道を代表する変態、いや役者の安田顕さんのエッセイ集。文体は標準語だけど会話に出てくる方言が、私の育ったところとほとんど同じなので読んでてとてもいがった(良かった)です。エッセイに登場する安ケンのご両親(主にお父さん)の破天荒なエピソードが楽しいですね。うちの両親とも年が近いのかな。この時代の人々ってお金や持ち物がないならないで、それなりの暮らしを受け入れる大らかさというか、すっぱりと諦める潔さがあるような気がします。今はいろいろ選択肢がありすぎるよね。それと安ケンのお芝居をたまに見ると、時々素朴な悪意がにじみ出ているような時があるのですが(あくまで演技上。実際の人柄はよく分かりませんw)その原型はここにあるのかな、となんとなく思いました。なんていうか、田舎の人の残酷さのようなものかな。