スティーヴ・フィーヴァー

スティーヴ・フィーヴァー ポストヒューマンSF傑作選 (SFマガジン創刊50周年記念アンソロジー)

スティーヴ・フィーヴァー ポストヒューマンSF傑作選 (SFマガジン創刊50周年記念アンソロジー)


ポスト・ヒューマンもののSF短編集。表題作はグレッグ・イーガンですね。少年時代の「ここではないどこかに焦がれる気持ち」を彼特有のハードなSFに裏打ちされた設定で進めていて面白かったです。「ひまわり」も見えないものを求めて彷徨う話だし、ポスト・ヒューマンという「人類の次の段階」が描かれることによって、人間の元々持っているものが浮き彫りになる作品が良かったですね。一方で「ウェディング・アルバム」のように、ある段階に留まることで見えてくるものも面白かったです。現代の人類だって類人猿のポスト・ヒューマンだよ。