アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦う

アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦う 英国パラソル奇譚

アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦う 英国パラソル奇譚


人狼と吸血鬼が公のものとなり異界族として昼間族である人間と共に暮らす19世紀のロンドン。婚期を逃して家では邪魔者扱いのアレクシアは持ち前の強気な性格で、人狼界の長マコン卿と共に正体不明の吸血鬼事件を追う。


面白かった!SFというよりも人狼や吸血鬼といったおなじみの設定をベースに、アレクシアが「魂なき者」(ソウルレス)という、人狼や吸血鬼の脅威を無効化するオリジナルの設定が随所で活かされている冒険ものという感じでした。さらに面白いのがオールドミスのアレクシアと、独身貴族の高嶺の花、マコン卿との恋愛模様。中盤まではモルダーとスカリー(SFの人じゃなくても分かるよね?)並みにもやもやするかと思いきや、マコン卿孟アタックなのにアレクシアが妙なコンプレックス発揮してすれ違いになるわ喧嘩になるわ、そうこうしているうちに事件の真相に二人して近づいたら今度は満月でマコン卿が野獣化でタイヘンみたいなもースラップスティク、どたばたしてるのが本当かわいくて面白かったです。マコン卿がもう野性的な男性というか、野性そのままネイキッドでがんばるところが最高に良かった(笑)
最初は「オールドミス」なんて言葉久しぶりに読んだなあなんてあまり気にしてなかったけど、けっこう「婚期が」とか「適齢期」とか頻繁に出てきて、格ゲーでガードしてるのに弱キックでじわじわ削られてるみたいで最後は「もうやめてー!」ってなりました。あんまり言わないでー(笑)