スパイダーマン・ホームカミング

こっちは日本語吹き替えで。

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォーは観てたんだけど、MCUは全部網羅してなくてこれも観てなかった作品でした。主役はスパイダーマンなんですが、わりとアイアンマンの中のひと(トニー・スターク)が出てきて、半分もいかないけど三分の一くらいはアイアンマンだったんじゃないかって感じです。というのも、スパイダーマンの中のひと(ピーター・パーカー)と擬似的な父子のような関係なんですよね。で、その中でピーターは認めて欲しくていろいろと無茶なことをして結局叱られてしまったり。そこにもう一つ、この映画ではある意味でピーターが対峙しなければならない「父親」としてバルチャーというヴィラン(悪役)を登場させています。このバルチャーとアイアンマンの間には、経済的な格差があるんですよね。アイアンマンは大きな会社の経営者であるけれども、バルチャーは政府の方針で仕事を失ってしまった失業者です。ピーターはどちらかというとあまり裕福な家庭の子ではないしトニーをすごく尊敬しているけれど、どちらの側に義があるのか、ということにはあまり関心がなさそうなんですよね。彼にとっては、社会にとっての正義や経済の仕組みという大きな枠組みではなく、等身大の高校生が手に届く範囲での正しさを貫いていると思うんですよね。それが時には大人たちの思惑をふわっと超えていく感じが爽やかで良かったです。